Group 23

相互接続されたマスカスタマイゼーションのニーズを満たす安全で信頼性の高いネットワークを実現

マスカスタマイゼーションの要求を満たす中断のない製造プロセスを実現するには、ダウンタイムの短縮が重要です。複数のコンピュータをリモートで効率的にアップグレード、トラブルシューティング、およびメンテナンスする機能は、ダウンタイム短縮の鍵となります。接続されたコンピュータを内部および外部の脅威から保護することも、もう1つの重要な考慮事項です。マスカスタマイゼーションに向けたリモートメンテナンスの実行およびIT-OTのセキュリティ連携における課題への対処法をご確認ください。

3.1

複数の安全なアクセスを確立するには時間がかかる

複数のマシンにリモートアクセスしてアップグレード、トラブルシューティング、およびメンテナンスすることで、予期しないダウンタイムを短縮できます。ただし、大規模なアプリケーションに従来のVPNやRDC(Remote Desktop Connections)を使用して分散されたマシンに対して、複数の安全な接続を確立するのには時間がかかり、またその作業は複雑です。では、大規模な展開でリモート接続を簡素化するにはどうしたらよいでしょうか?

IIoT接続:

VPN/RDCを使用して複数の安全なリモート接続を確立する

問題点:

  • VPNには広範なIT知識が必要です。大規模な展開には、設定に時間と費用がかかります
  • 適切なRDCの設置は効率的な方法に思えますが、セキュリティの脆弱性を引き起こす可能性があります

簡素化:

クラウドベースのリモートアクセスソリューション

ソリューション:

  • テクニカルな設定を必要としないプラグアンドプレイのリモートアクセス
  • 中間者攻撃に対応したエンドツーエンド暗号化接続と現場運用者によるオンデマンドの接続コントロール
  • 各種接続シナリオをサポート

導入事例

安全なリモートアクセスによって機械サービスを向上

場所:台湾


ネットワークのアップタイムを最大化することで、マシンの生産性が向上します。台湾のマシンメーカーは、リモートでの予知保全アプリケーションを実現するために、世界中の顧客と緊密に連携したいと考えていました。そこで同社は、IIoTゲートウェイにリモートアクセスソフトウェアをインストールし、 アドオンコンピュータを用いずにエンジニアとマシンとの間に安全な接続を構築しました。また、このソフトウェアは、エンジニアとマシンオペレータの双方に広範なIT専門知識を必要としないという、予期しなかったメリットもありました。


3.2

相互接続システムのセキュリティサイロを克服

産業制御システム(ICS)ネットワークは物理的に分離され、インターネットに直接接続されていないため、サイバー攻撃の影響をほとんど受けません。しかし、より良いサービスを顧客に提供するために、相互接続された工場が自社(内部)システムを外部システムに接続するようになると、IT運用とOT運用の両方が危険にさらされることになります。では、IT-OTのセキュリティ連携を簡素化するにはどうしたらよいでしょうか?

IIoT接続:

ITとOTの大きな違い

問題点:

  • システム全体を視野に入れずに一点のみを考慮
  • 経験不足により管理上の問題が発生

簡素化:

工業規格IEC 62443に基づく3層セキュリティアーキテクチャ

ソリューション:

  • セキュリティ監査および監視に向けた可視化された管理
  • セキュアネットワークインフラストラクチャを使用したICSに向けた多層防御
  • 組込型セキュリティ機能によって強化されたデバイス

導入事例

大規模な工場ネットワークのセキュリティステータスを可視化

場所:米国


ある自動車部品プラントの管理者は、製造 プロセスのデジタル化を計画していました。現場のデバイスは、制御の統一とデータ取得のためにEtherNet/IPプロトコル上で作動していました。このプラントのネットワークインフラストラクチャは大規模なため、プラント管理者がすべてのデバイスを監視してネットワークトポロジーを視覚化するのは非常に困難でした。デジタル化を実現するために、ERPからクラウドに至るまで、すべてのネットワークが現場から相互接続されました。生産効率を犠牲にすることなく、この変革を実現するには優れたサイバーセキュリティ対策が不可欠でした。