AGVとAMRシステムのワイヤレスネットワークを可視化する
自動マテリアルハンドリング(AMH)システムは、電子商取引やスマートファクトリーの発展に伴い、今後も成長が期待されています。AMH市場においては、2022年から2027年*までの5年間で、AMR(Autonomous Mobile Robots :自律移動ロボット)が最も高い成長性(CAGR 43%*)があり、AGV(Automated Guided Vehicles:無人搬送車)がそれに続く(CAGR 24%*)と予想されています。
AGVやAMRシステムは「ミッションクリティカル」な資産と考えられています。不安定な無線信号は、これらのシステムの運用を容易に妨げます。継続的な運用を可能にするためには、シームレスなWi-Fi接続と簡単なネットワーク管理を実現する信頼性の高い無線ソリューションが必要不可欠です。
*出典: AGV-AMR Market (3rd Edition), LogisticsIQ
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有線接続とは異なり、無線接続は目に見えず、様々な要因に影響されるため、異常を発見することが困難です。 通常、異常が発見されるのは、すでにAGVやAMRシステムの運用に影響が出てからとなります。 また、無線接続の問題では、根本的な原因を見つけて解決することが難しく、不必要なダウンタイムが発生してしまうことがあります。これらの要因が重なり、無線接続のトラブルシューティングと管理は非常に困難なものとなっています。
AGVやAMRシャトルは、倉庫内を常に移動しています。移動するAGVに搭載されるクライアントデバイスは、アクセスポイント(AP)間をダウンタイムなしにシームレスにローミングでき、接続されたPLCとリモートコントローラ間の相互作用を可能にするために、無線による産業プロトコル通信をサポートする必要があります。 さらに、Wi-Fiの設定は複雑で時間がかかり、エラーが発生しやすいものです。
AMRやAGVシステムの設計では、限られた設置スペースの中で作業を行うことが一般的です。そのため、車両やシャトルを駆動するモーターは、通信機器と同じ電源を使用することが多いのです。そのため、AGVやAMRの構造体に搭載される無線機器は、隣接する機器からの干渉に耐える必要があります。また、搭載された車両の絶え間ない動きによる振動にも耐えなければなりません。
MXview Wirelessは、AGVやAMRシステムの無線ネットワークを視覚的に把握することができ、リアルタイムのネットワークトポロジーやネットワークステータスのダッシュボードを見ることができます。さらに、異常が発生した場合には、自動的にアラートを送信します。また、ローミングの履歴を再生することで、根本的な原因を特定して解決し、システムを可能な限り早く正常に稼働させることができます。
AWKシリーズのAP/ブリッジ/クライアントは、ミリ秒レベルのハンドオフを実現するTurbo Roaming技術を搭載しており、AGVの継続的な運用を可能にしています。 さらに、独自のMACクローン機能をすべてのAWKシリーズで有効にすることで、無線ネットワーク上でのPROFINET通信をサポートします。また、一部のWi-Fi 5 (802.11ac) に対応したAWKシリーズでは、最新のWPA3暗号化技術によりさらに向上したセキュリティを提供し、無線ネットワーク上で通信されるセンシティブなデータを保護して将来に備えた無線ネットワークを実現します。
MACクローン技術について関心がありますか?是非動画をご覧ください。
AWKシリーズのワイヤレスクライアントは、小型でありながら強力で、電源ポートとアンテナポートの両方にアイソレーションを内蔵し、干渉やノイズから保護します。 AWKシリーズのすべてのデバイスは、厳しい振動環境への適合性を保証するために、厳格なテストを受けています。 また、AWKシリーズは、-40〜75℃の広い動作温度範囲を有しており、低温倉庫での使用も可能です。
* AWK-3252A/AWK-4252A/AWK-1151CシリーズのMXview Wirelessサポートは2023年Q2を予定しております。