いつでもオンライン、いつでも充実、いつでも楽しめる

今日の鉄道旅客は、インターネットへの常時アクセスと列車内のインフォテインメントによって、常に充実した旅行を楽しめることが期待されています。しかし鉄道運行業者は、移動中のデバイスのシームレスな接続とネットワークの信頼性を確保するために、列車内の振動、衝撃、電気ノイズといった課題を克服する必要があります。


鉄道産業で500件を超える展開実績を誇るMoxaは、フルギガビットバックボーンとワイヤレスブロードバンドおよび4G LTEの接続を統合した鉄道ソリューションを専門に扱っており、列車内で旅客が仕事やリラックスのために利用する車載インターネットアクセスをサポートしています。


IRIS認定企業としてMoxaのソリューションは、旅客が旅行中ずっと接続を維持して楽しむことができるよう、さまざまな鉄道用ネットワーク製品を用意しています。

ホワイトペーパー

乗客用Wi-Fiネットワークの実装:5つの主要な検討事項

旅客用インフォテインメント

  • ワイヤレスブロードバンド

    AWK-3131A-M12-RCCワイヤレスアクセスポイントは、最大300 Mbpsの接続速度を提供するため、旅客は自由にあちこち移動してもインターネットにアクセスできなくなるようなことはありません。

  • フルGbEバックボーン

    TN-G6512スイッチは、12ギガビットポートを備えており、増加する旅客サービスの帯域幅要件に対応し、運用効率を向上させます。

  • シームレスモビリティ

    UC-8580/UC-8540コンピュータは、GPS、複数のデュアルSIMカードスロット、Wi-Fi接続やセルラー接続などのインテリジェントWANルーティング機能を備えており、列車-地上間のシームレスな通信を保証します。

  • メディアサーバ

    インテル® Core™ プロセッサを搭載したV2400Aシリーズは、オンデマンドのビデオインフォテインメントのストリーミングに最適です。

ブロードバンドWi-Fiアクセス

MoxaのAWK-3131A-M12-RCC 802.11nアクセスポイントにより、旅客は車載ワイヤレスインターネットを利用できます。このアクセスポイントは、2 Mbps接続で最大60台のデバイス接続をサポートし、優れたマルチメディア体験をもたらします。


AWK-RCCシリーズは、パケットフィルタリングによるワイヤレスクライアントの分離をサポートし、アクセスポイントに関連付けられたWi-Fiクライアント間の通信を無効にします。これにより、旅客が悪意を持って他のデバイスにアクセスするのを防ぐための保護レイヤーが追加されることになります。


信頼性の高い接続を確保するために、AWK-RCCシリーズのWi-FiアクセスポイントにはM12およびQMAコネクタが装備されており、EN 50155規格の必須セクションに従って設計されているため、移動中の列車の振動、衝撃、および電気ノイズへの耐久性があります。

利点

  • Wi-Fiアクセスの接続速度は最大300 Mbps
  • アクセスポイントごとに最大60台のデバイスを同時に接続
  • 防振コネクタ、デュアル電源入力、電源とアンテナ入力のデュアルアイソレーションにより、高い信頼性を保証


フルギガビット列車バックボーン

帯域幅が高いほど通信が高速になり、より多くの旅客サービスに対応できます。TN-G6512スイッチはコンパクトで、12個のギガビットポートを備え、そのうち8個はPoE+を供給し、フルギガビットバックボーンインフラストラクチャを構築することで、スペースが限られた鉄道車両環境でより多くのマルチメディアアプリケーションやPoEデバイスを容易に統合できます。


TN-G6512スイッチはミリ秒レベルの冗長性を備えており、EN 50155規格に従って設計されているため、振動、サージ、EMSから保護され、列車のバックボーンオペレーションの可用性と信頼性が保証されます。

利点

  • フルギガビットのスピード
  • 容易に設置できるコンパクトなサイズ
  • 8ポートPoEスイッチによって、PoE受電デバイスの接続を簡素化
  • ネットワークの復旧時間が50 ms未満
  • プッシュプルのM12コネクタとIP67定格のエンクロージャによって信頼性を保証
  • IEC 62443標準に基づくサイバーセキュリティ機能


シームレスな列車-地上間通信

Moxa UC-8580/UC-8540ゲートウェイコンピュータは、GPSおよび動的ルーティングを備えており、列車-地上間通信でWi-Fiや4G LTEによるシームレスな接続を実現します。旅客は、Moxa UC-8580/UC-8540ゲートウェイコンピュータが提供する信頼性の高い車載通信により、ラップトップやハンドヘルドデバイスを使用して、友人、家族、オフィスといつでも連絡を取り合うことができます。


MIRF 2.0(モバイルインテリジェントルーティングフレームワーク)ファームウェアをベースとした動的ルーティング機能により、列車が異なる地域に移動するときに、WAN、ISP、および通信キャリアを切り替えることができます。


どちらのコンピュータも、ネットワークの負荷分散のためにVLANとVRRPをサポートしています。VRRPにより、冗長接続のためのマスタ/バックアップルーターの切り替えも可能になります。

利点

  • GPS、Wi-Fi、および複数の4G LTEモジュールが組み込まれ、多用途のインターネット接続に対応
  • 動的ルーティングを通じてWAN接続を最適化
  • 4G LTEモジュールそれぞれがデュアルSIMに対応し、モジュール内の1つのSIMに障害が発生した場合のダウンタイムを回避
  • コンパクトな片面I/O配線による、容易な設置
  • 防振M12コネクタにより信頼性を向上


メディアサーバ

V2406Aコンピュータは、オンデマンドエンターテインメントサービスを高速でダウンロードできる、鉄道業界向けに特別に設計されたメディアサーバです。


コンパクトで堅牢なコンピュータは、SATAコネクタ/スロットを1個、CFastソケットを2個、およびデュアルギガビットポートを備え、車載インフォテインメントに必要な大量のマルチメディアデータを保存および送信できます。


利点

  • HDD/SSD拡張スロットを2個備え、マルチメディアストレージに対応
  • 防振M12コネクタにより信頼性を向上


車載Wi-Fiを改善し、旅客の満足度を向上

鉄道および地下鉄の運行業者にとって、列車走行中の車載Wi-Fiアクセスは旅客数を増やすための鍵となっています。旅客に十分な帯域幅を提供するための最大の課題の1つは、既存の列車を改造して相互運用性のあるネットワークインフラを備えることの複雑さです。Moxaは、走行中の鉄道車両に搭載され、フルイーサネット通信を可能にする、鉄道業界で実績のある400を超える製品を有しており、旅客は移動中常に接続を維持して充実した旅行を楽しむことができます。


システム要件

  • Wi-Fiの安定した接続
  • 高速インターネットアクセスに対応できる十分な帯域幅
  • 車両間およびインターコンシストの変更を毎日処理するための、ネットワークメンテナンスを簡素化
  • さまざまな場所やIPサービスキャリア間での簡単、柔軟、かつ信頼性の高いルーティング
  • 耐久性のあるデバイスと信頼性の高いネットワーク接続により、信頼性の高いオペレーションを保証
  • 列車内の限られたスペースに収まるコンパクトサイズ

Moxaのソリューション

旅客用Wi-Fiシステムは、ほとんどが個々のケースに応じて開発され、特定の鉄道車両の状態や要件に合わせて調整されています。Moxaには、特定の製品やエンジニアリングサービスを提供することによって顧客のアプリケーション要件を満たしてきた豊富な経験があります。Moxaの旅客用Wi-Fiソリューションは、複数の冗長WAN接続、フルギガビットバックボーン、およびブロードバンドWi-Fiアクセスを提供することにより、ネットワークパフォーマンスを向上させます。さまざまな技術によって、導入の複雑さを軽減しながら、ネットワークの信頼性、可用性、そして容易なオペレーションおよびメンテナンスを実現します。



Moxaが選ばれた理由

  • 列車-地上間のシームレスな通信

    MoxaのUC-8580/UC-8540コンピュータには、鉄道車両と地上システム間のWAN、ISP、サービスキャリアのシームレスな切り替えを実現するための、MIRF(モバイルインテリジェントルーティングフレームワーク)テクノロジーが搭載されています。MIRFはWLANとWWAN間のインテリジェントルーティングを可能にし、冗長ルーティングとロードバランシングのためのVRRP割り当てを行います。

  • 複数のWWANリンク

    インターネット接続を強化するために、UC-8580コンピュータは最大3つのセルラーモジュールと1つのWi-Fiモジュールを備え、ワイヤレス接続を最適化します。

  • デュアルSIMによる冗長化

    各セルラーモデムには、セルラーを冗長化するためのアクティブSIMとバックアップSIMスロットがあります。

  • フルギガビットバックボーン

    各TN-G6512スイッチには12個のギガビットポートがあり、より多くのシステムとサービスを接続できます。さらに、フルギガビット帯域幅は、車載メディアサーバからHDムービーやHDミュージックビデオをストリーミングするのに最適で、移動中の旅客はさらに快適に過ごせるようになります。

  • インターコンシストネットワークによる冗長化

    TN-G6512シリーズスイッチには、ダイナミックリングカップリング(DRC)テクノロジーが採用されており、車両再編成時に冗長ネットワークを容易にメンテナンスできます。

  • ブロードバンドWi-Fiアクセス

    AWK-RCCシリーズ802.11n AP/ブリッジ/クライアントデバイスは、接続されている最大60台のデバイスに同時にインターネットアクセスを提供できるように最適化されています。

  • EN 50155規格に基づく信頼性の高い設計

    オペレーションの効率を高めるために、Moxaの鉄道に特化したソリューションは、動作温度、電源入力電圧、サージ、ESD、および振動保護に関するEN 50155規格の必須セクションに準拠しています。

  • 機能のカスタマイズ

    Moxaは業界認定のハードウェアとソフトウェアを提供し、お客様固有の要件に対応します。例えば、M12およびQMAプッシュプルコネクタ、ルーティングインテリジェンス、ファイアウォールソリューションなどが、個々の鉄道アプリケーション向けにカスタム構築されています。

推奨製品

  • Wi-Fiアクセスポイント
  • ギガビットスイッチ
  • ゲートウェイコンピュータ
  • マルチメディアサーバ
Moxa AWK-3131A-M12-RCC Industrial IEEE 802.11a/b/g/n Wireless AP/Bridge/Client

産業用IEEE 802.11a/b/g/nワイヤレスAP/ブリッジ/クライアント


  • 鉄道の車両間通信用に特別に設計
  • 802.11nのデータ転送は最大300 Mbps
  • 最大60台の同時接続
  • M12およびQMA防振コネクタ
  • EN 50155規格の必須セクションに準拠
  • デュアル電源入力
  • 絶縁型の電源入力とアンテナ
TN-G6512 EN 50155 12-port Full Gigabit Switches with up to 8-port PoE/PoE+

EN 50155準拠の12ポートフルギガビットスイッチで、最大8ポートPoE/PoE+を搭載


  • 12個のギガビットポート、そのうち8個はPoE+による電力供給が可能
  • ギガビット通信の復旧時間が50 ms未満
  • 24~110 VDCの幅広い電力供給範囲を備えた絶縁電源
  • EN 50155必須テスト項目に準拠
  • -40~70°Cの動作温度範囲
  • IP67定格の頑丈なケーシング

複数のWWANポートを備えた列車-地上間コンピューティングプラットフォーム


  • Wi-Fi、4G LTE、GPSに対応
  • 内蔵デュアルSIMシングルモデムモジュールにより、帯域幅と冗長性を向上
  • IEEE 802.11a/b/g/n/acワイヤレスLANに対応
  • MIRF 2.0による、インテリジェントモバイルルーティングと容易なアプリケーション展開
  • 片面I/O配線による、容易な設置およびメンテナンス
  • 車両用途に適したパワーイグニッション機能を備えた、24~110 VDCの絶縁型電源入力
  • EN 50155 Txに準拠した動作温度範囲(-40~70°C)
  • EN 50155規格の必須セクションに準拠
V2406A Series Compact, fanless, anti-vibration railway computers

コンパクトかつファンレスな、防振鉄道コンピュータ


  • 独立型デュアルDVI-Iディスプレイ
  • M12 Xコードコネクタを備えた2ポートギガビット
  • SATAコネクタ1個とCFastソケット2個を搭載し、ストレージ拡張が可能
  • M12 Aコード電源コネクタ
  • EN 50155規格の必須セクションに準拠
  • Windows Embedded Standard 7またはLinux Debian 7ですぐに使用可能
  • -40~70°Cの動作温度範囲
  • SNMPベースのシステム構成、制御、監視をサポート