包装の最適化：顧客価値の創造と体験が出発点
Moxaは顧客との長期協力関係の確立を重視しており、包装資材体積の削減、箱を使用した出荷により、製品包装の付加価値を高め、双方における運営コストを最適化し、顧客との関係を強化させることを目指しています。この目標に向かって、Moxa設計チームは2023年に包装構造、包装と運営コストの連動性に関する現況分析を実施しました。また、この構想について積極的に顧客とコミュニケーション及び協力を図り、包装設計を改善することで3大効率（出荷時の資材体積利用効率、製品輸送効率、保管倉庫空間利用効率）が向上することを伝えています。
Moxaは、販売数量の多い既存製品モデルの包装資材体積の効率を確認し、品質を確保するという前提のもと、緩衝材、製品ボックス及び外箱の設計、選択肢、組み合わせを改めることで、共用できる包装の種類の増加、包裝材料の保管スペース及び完成品体積の減少、包装用紙・箱の生産コスト削減、保管及び輸送コストの節約を実現します。全体的な包装の最適化により、資源の浪費を削減するほか、輸送時のスペースの浪費も削減します。また、顧客の物流及び倉庫保管コストを削減するだけでなく、箱入り製品の物流輸送における温室効果ガスの排出が51%から56%削減されるため、環境持続可能性がもたらす効果を全体的に向上させます。
行動1. 包装資材体積の削減による効率向上
販売数量の多い既存製品モデルの確認後、そのうち27のモデルについて、Moxaは緩衝材、製品ボックス及び外箱の設計、選択肢、組み合わせの設計を改めて最適化させることで、完成品包装体積を30%、緩衝材保管倉庫体積を72%削減し、また製品全体の輸送効率及び顧客の保管倉庫使用効率を向上させました。
行動2. 製品箱の設計改良による作業時間の削減
製品箱の設計改良と、組立工程の簡素化により、組立作業時間は従来の製品箱組立工程と比較して60%の削減となりました。
行動3. 顧客の協力による物流容積利用率の向上
行動1と2及び適切なサイズの外箱の使用により、27の人気製品における製品包装の容積及び重量は大幅に減少し、製品物流容積の利用率が向上しました。従来の箱サイズと比較すると、顧客は完成品輸送コストを52%、完成品倉庫保管コストを30%削減することができます。
全体的な包装容積の最適化は、輸送及び倉庫保管において顧客の利益向上をもたらすため、Moxaは顧客とさらなるコミュニケーション・協力を図り、製品のバルク出荷割合を調整し、出荷容積の利用効率を高めていきます。
環境への効果：物流における温室効果ガス排出量の削減
注目したいのは、全体的な物流効率の向上により、包装関連資材の使用料が45%削減されたと同時に、物流における積載量も削減されたことです。製品全体をパッケージングする箱の容積が増加するほか、原材料輸送における輸送回数を削減することができます。計算によれば、本プロジェクトによる改善は包装資材に使用される原材料の温室効果ガス排出量を約52%～56%削減することができ、製品のバルク物流輸送における温室効果ガス排出量についても約51%～56%削減できるとされており、環境持続可能性によいインパクトをもたらします。