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機械にリモートアクセスするためのセキュアなクラウドサービス

2020年2月18日
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リモートのメンテナンスサービスやトラブルシューティングサービスを導入すると、OEM企業(Original Equipment Manufacturers)や機械メーカーは、お客様をより効率よくサポートし、お客様が生産性を向上できるようにすることができます。こうしたリモートサービスはより迅速かつスマートな意思決定を促進するだけでなく、機械や設備の販売後のサポートや保守にかかる時間と費用も削減します。

バーチャルプライベートネットワーク(VPN)を使用して離れた場所の産業用機械や設備にリモートアクセスすることは新しい技術ではありませんが、しばしばOEM企業や機械メーカーは、お客様が抱くプライバシー上の懸念、複雑なVPN設定、IPアドレスの管理、ITセキュリティ標準の遵守といった、付随的な課題に直面することがあります。

クラウドベースのリモート接続なら、お客様の機械や設備への容易かつセキュアで柔軟なリモートアクセスが可能になり、そうした課題を克服することができます。ここでは、2つの一般的なシナリオについて検討し、OEM企業や機械メーカーがクラウドベースのセキュアなリモート接続からどのようなメリットを得られるのかを見ていきます。

シナリオ1:リモートデータ収集

水処理プラントでは、原水は人間が飲んでも安全な水を生産するための処理/浄化プロセスを経る必要があります。そのために、数千個のセンサーが展開され、水質が計測されています。センサーは数百の設備に配置されており、そのすべてを確実に監視する必要があります。人間が消費する水の安全性を維持するには、水の処理/浄化だけでなく、処理後の送配水も同様に重要です。

配水システムにおける水の再汚染を防止するための一般的な手法は、処理後の水で残留消毒剤を維持することです。消毒剤が危険なレベルに達することがないよう、処理後の水はパイプ内に設置されたセンサーによって継続的に監視されます。パイプ内のセンサーからSCADAシステムを通じ、配水ライン上の沿道の筐体内に設置された機器にデータが送信されます。こうしたシステムのメリットの1つとして、それぞれの家庭や施設における水の消費量を監視し、それに応じた料金を請求できるようになることがあります。このような設備では多くの場合従来型のVPNが使用されていますが、それでは給水監視が必要な家や施設が増えるにつれて、拡張や管理が難しくなってしまいます。

クラウドベースのリモート接続をお勧めする理由

上下水処理場では、複雑に分散化されたトポロジを活用したクラウドベースのリモート通信によって、より容易に低コストでデータを抽出することができます。クラウドベースのリモート通信を利用すると、新しい現場の監視が必要になった場合に追加のVPNサーバー/クライアントを購入し設定しなくても済むうえ、各VPNサーバー/クライアントに必要なパブリックIPアドレスを取得するコストも削減できます。さらに、クラウドベースのリモート通信を使用すれば、それぞれの接続における認証管理も簡素化されます。

 

シナリオ2:リモートメンテナンス

食品メーカーでは、食品加工機械を使用して大規模な食品の生産や加工を自動化しています。食品メーカーが事業を拡大するには、ネットワークのダウンタイムが機械に影響を及ぼさないようにすることが重要です。食品生産に携わっている企業は、機械の問題によって製造業務が滞ることが絶対にないよう、機械のメンテナンスが必要なときにOEM企業が機敏に対応してくれることを望んでいます。機械メーカーは通常の製造業務の妨げにならないよう短時間で対応するために、各現場に担当者を派遣することなくセキュアかつより効率的にトラブルシューティングやメンテナンス作業を行う方法を必要としています。

クラウドベースのリモート接続をお勧めする理由

製造現場の機械に無制限なリモートアクセスを許可してしまうと、事業主は容認しがたいセキュリティリスクにさらされ、サイバー攻撃に対する脆弱性を抱えることになります。幸い、クラウドベースのリモートアクセスにより、エンジニアは各お客様の工場を直接訪問することなく多くのメンテナンス作業を行えるだけでなく、お客様が自社のネットワークへのアクセスを制御できるようにもなります。たとえば、機械メーカーはお客様に物理的なキーを提供して、そのキーがアクティベートされない限り機械にリモートアクセスできないようにすることができます。またお客様は、リモートサービスエンジニアが使用できる機械内のプログラムを制限することもできます。さらに、お客様は離れた場所のサポートエンジニアがネットワーク全体へのアクセス権を得られないよう、リモート接続を特定のネットワークセグメントに制限することもできます。

 

現在の課題

クラウドベースのリモートアクセスはIIoTのお客様に明らかなメリットをもたらしますが、オペレーショナルテクノロジー(OT)のエンジニア、上下水処理場の管理者、機械メーカーは、新しいサービスやアプリケーションを提供するために自社独自のクラウドサーバーをセットアップしたりメンテナンスしたりするのが煩わしいと感じるかもしれません。実際、新しいインフラは、たとえそれがクラウド内にあるものでも、セットアップに大きな労力を要するものです。

便利でセキュアなクラウドサービス

幸いなことに、OEM企業や機械メーカーは今やクラウドベースのセキュアなサービスとお客様へのリモートアクセスを、自社独自のクラウドサーバーを持たずに実現できるようになりました。たとえば、Moxa Remote Connect(MRC)ゲートウェイは、MRCクイックリンクオプションによる、クラウド上での機械や設備への容易かつセキュアで柔軟なリモートアクセスを実現します。お使いのMRCゲートウェイをMoxaソフトウェアライセンスポータルに登録し、MRCクイックリンクをアクティベートするだけで、アクティベートされたMRCクイックリンクごとに5つの同時オンラインノードと毎月5GBのデータ容量が提供されます。

MRCクイックリンクがどのようにしてさまざまな通信要件に応え、スケーリング可能な柔軟性を備えたリモートアクセスを実現するかについては、Moxa Remote Connectのマイクロサイトをご覧ください。

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