産業用IoT、スマート交通、エネルギーシステムをはじめとする重要インフラでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)とシステム間の相互接続が急速に進展しており、それに伴い、より強固なサイバーセキュリティの重要性が一層高まっています。通信システムやデバイスがサイバー攻撃を受けると、都市機能や産業活動に支障をきたすだけでなく、事業継続、公衆の安全、さらには社会全体の安定にも深刻な影響を及ぼすおそれがあります。そのため、システムの安全性を確保するとともに、運用レジリエンスを強化することは、世界的なデジタルトランスフォーメーションが進む中で取り組むべき重要な課題となっています。
サステナブルな社会の実現において、サイバーセキュリティの役割は企業のデータシステムを保護することにとどまりません。リスクマネジメントを通じたガバナンスの強化、公衆の安全を支える社会的価値の向上、さらにはエネルギーインフラや産業インフラの安定稼働を通じた環境・経済への貢献など、幅広い分野に関わっています。デジタル化やスマート化が持続的な価値を生み出すためには、安全性と信頼性を備えたデジタル基盤が不可欠です。
Moxaは、産業用ネットワークおよび重要インフラ分野で長年培ってきた知見を基に、複雑化・高度化するネットワーク環境においても、製品が長期間にわたり安定して稼働し続けることが重要であると考えています。そのため、Moxaは製品サイバーセキュリティを製品の中核的な要素として位置付け、製品開発のあらゆる段階に組み込んでいます。ガバナンスからコーディングに至るまで、開発プロセス全体にセキュリティを組み込むことで、高度に接続された環境や長期運用が求められる環境においても、製品の安全性と信頼性を確保しています。
ガバナンスを通じた製品サイバーセキュリティの強化
製品サイバーセキュリティに関するガバナンスの強化と部門横断的な連携を推進するため、MoxaはProduct Security Center(PSC)を設立しました。PSCは、製品サイバーセキュリティ戦略の策定、ポリシーの整備、ガバナンスの実施を統括し、体系的かつ持続可能な製品セキュリティマネジメントを推進しています。
PSCの主導のもと、Moxaは製品サイバーセキュリティに関するポリシーや技術基準を整備し、サイバーセキュリティを組織横断的な業務プロセスやマネジメントプロセスに組み込んでいます。これにより、製品セキュリティを単なる技術的な課題ではなく、企業ガバナンスを支える重要な要素として位置付けることで、進化し続けるサイバー脅威や技術革新への対応力を強化しています。
さらにMoxaは、製品ポートフォリオ全体におけるサイバーセキュリティの意識向上と専門性の強化にも取り組んでいます。専任担当者の配置や体系的な教育・トレーニングを通じて、組織全体の知識とスキルを向上させるとともに、部門間の連携を強化しています。こうした継続的な取り組みにより、サイバーセキュリティは製品開発プロセスに深く組み込まれ、組織全体で共有・実践すべき責任と企業文化として定着しています。
グローバルなサイバーセキュリティ規制への対応を支える製品ライフサイクル管理
デジタルデバイスの普及が世界的に進む中、各国の政府や規制当局は、これらの製品に対するサイバーセキュリティ要件を強化しています。中でも注目されるのが、欧州連合(EU)のサイバーレジリエンス法(Cyber Resilience Act:CRA)です。CRAでは、デジタル要素を備えた製品に対し、設計・開発・保守のライフサイクル全体を通じた包括的なサイバーセキュリティ管理が求められています。
こうした世界的な動向を踏まえ、Moxaは製品ライフサイクル全体にサイバーセキュリティを組み込み、国際的な産業用サイバーセキュリティ規格に準拠したセキュアな開発プロセスを実践しています。製品の企画・設計から開発、運用・保守に至るまで、あらゆる段階でリスクアセスメント、脆弱性管理、継続的改善の仕組みを取り入れることで、強固なセキュリティを確保しています。
また、体系化されたサイバーセキュリティ管理体制により、変化する国際的なサイバーセキュリティ規制へ迅速に対応するとともに、各国・各地域の市場で求められるセキュリティ要件およびコンプライアンス要件への適合を実現しています。
国際認証で高める製品の信頼性とコンプライアンス
高度に接続された産業環境では、製品サイバーセキュリティを確保するためには、組織としてのガバナンスや技術力だけでなく、国際規格への準拠や第三者機関による認証を通じて、市場からの信頼を獲得することが重要です。Moxaは、国際的なサイバーセキュリティ規制や業界標準への対応を進めるとともに、第三者機関による客観的な評価・認証を通じて、製品セキュリティの信頼性を確かなものにしています。
Moxaは複数の国際的なサイバーセキュリティ認証を取得しており、製品が世界各国・各業界で求められるセキュリティ基準に適合していることを実証しています。これにより、製品の安全性と信頼性に対するお客様やパートナーの信頼を高めています。
サステナビリティを支えるセキュリティ、未来を築く信頼
デジタル化が急速に進展する中、サイバーセキュリティはデジタルトランスフォーメーション(DX)と重要インフラの安定した運用を支える重要な基盤となっています。Moxaは、安全で信頼できるデジタル基盤があってこそ、スマート化・自動化されたシステムは長期にわたり安定して稼働し、その価値を最大限に発揮できると考えています。
今後もMoxaは、製品サイバーセキュリティガバナンスの強化をはじめ、セキュア・バイ・デザインの実践、国際規格との整合、そして業界との連携を推進していきます。これらの取り組みを通じて、安全性・安定性・持続性を兼ね備えた産業用ネットワークの基盤づくりに貢献するとともに、お客様の持続可能なデジタル化を支える信頼できるパートナーであり続けます。