NPortデバイスのTCP Server Mode(TCPサーバーモード)は、データの伝送にのみ使用できます。そのため、このモードではシリアル回線のステータスの検出と制御、およびシリアルブレーク信号の送信に関する制限があります。ただしNPort 5000シリーズのデバイスには、それらの要件を満たすために役立つIPSerial Libraryが付属されています。
IPSerial Libraryは、シリアルポートにさまざまな機能を実装するWindows開発者を支援するために特別に設計されたものです。このライブラリの一般的な用途のひとつとして、プリンタなどの従来のシリアルデバイスとのインターフェースの提供があり、それらのデバイスが適切に機能するには、RTS/CTS、DSR/DTR、またはブレーク信号に関する特定のアサーションが必要になります。ライブラリは標準のNPort Administration Suiteに付属し、既定でIPSerialフォルダにインストールされます。また、サンプルコードに加えて、ヘルプファイル(ipserial.chm)とAPIも提供しています。