紹介
最近、ウクライナでは、旧ソビエト連邦で製造された古い電車から新しい電車へと移行するために、鉄道インフラの全面的な見直しが行われました。新しい列車には、デジタルによるリアルタイムの乗客情報、乗客の位置情報、CCTV、乗客向けWi-Fiシステムなど、最新の鉄道技術がすべて搭載されています。これらのシステムは、すべて信頼性の高い高帯域幅のネットワークに依存して動作するため、有線と無線のネットワークソリューションを適切かつ高性能に組み合わせる必要があります。
ウクライナ鉄道は、MoxaのTN-5518** EN 50155イーサネットスイッチとAWK-4121*無線APを使用して、ギガビットネットワークバックボーンとWi-Fiアクセスを構築しました。Moxaのデバイスの動作温度範囲は-40~75℃と広範におよぶため、ウクライナ全土の極端な環境変化に十分に耐えることができます。
システム要求
- リアルタイムのビデオ/オーディオ伝送を可能にする高帯域幅通信
- IPベースのネットワークにおけるシステム運用の継続性
- 列車での信頼性の高いオペレーションを実現するEN 50155認定製品
- 過酷な条件にも耐えられる産業グレードの設計
Moxaソリューション
MoxaのTN-5518** EN 50155イーサネットスイッチは、IPベースのネットワーク通信バックボーンの提供を目的として導入されました。このスイッチはギガビット単位の速度をもたらすため、バックボーンはビデオ、LEDディスプレイボード、ブロードキャストオーディオ、CCTV IPカメラ、乗客情報デバイス、拡声装置など、さまざまなアプリケーションに対応できます。AWK-4121*無線APも接続されており、走行中の乗客用Wi-Fi接続を提供します。
各車両には、2台のTN-5518**スイッチが取り付けられています。列車全体に取り付けられた18台のスイッチがひとまとまりでMoxa Turbo Ringを形成し、250台のスイッチすべてに負荷がかかってもネットワーク復旧時間は20ms未満と高速です。これにより、信頼性の高いネットワーク接続が保証されます。TN-5518**スイッチは、バイパスリレー機能により、ネットワーク可用性の高さが特徴です。イーサネットスイッチの1つに電力損失による障害が発生した場合、そのポートはリレー回路でバイパスされ、伝送ラインは自動的に相互接続されるため、システムの継続的な動作が確保されます。
さらに、TN-5518**スイッチとAWK-4121*無線APはどちらもEN 50155認定を受けており、-40~75℃の動作温度をサポートしているため、車両内での信頼性、安定性の高い動作が確保されます。
Moxaを選ぶ理由
- ギガビット単位の通信で大量のデータを伝送可能
- バイパスリレー機能でネットワークの可用性確保
- 防振M12コネクタを搭載し、EN 50155に準拠した頑丈な設計
- -40~75℃の広範な動作温度範囲
*AWK-4121の販売は終了いたしました。後継モデルはTAP-213です。
**TN-5518の販売は終了いたしました。後継モデルはTN-5518Aです。