デジタルトランスフォーメーション

製造業における最新のトレンドは、「インダストリー4.0」または「産業用IoT」(IIoT)とも称されるオートメーションとデータ交換であり、そのベースとなるのがデジタル化です。アナログの信号や音声、画像、テキスト、およびその他の情報をコンピュータで読み取り可能な形式に変換することにより、デジタル化は何十年にもわたって業界を変革し続けてきました。製造業者がこれらすべての情報の意味を理解するには、データを工場の現場にある多数のセンサーや機器から転送し、人間や機械が情報に基づいた意思決定をリアルタイムで行えるように処理する必要があります。

IIoTおよびインダストリー4.0への道のり

現在


オートメーションのピラミッド


  • 複数のプロトコルと規格
  • トポロジが少なくアプリケーションが制限される
  • データへのアクセスが難しい
  • 統合や保守のコストが高い

将来


自律的なピラミッド


  • 同じ言語なら、ベンダーに依存せず相互通信が可能
  • 柔軟なトポロジにより、より多くの新しいアプリケーションに対応
  • クラウドまたはフィールドからデータに直接アクセス可能
  • メンテナンスが簡単で、プラグアンドプロデュースによる製造が可能

TSNとは?

TSNは、標準のイーサネットネットワーク上で定時性を有したメッセージングを可能にするための一連の規格です。米国電気電子学会(IEEE)で定義されているように、TSNにはエンドツーエンドの伝送レイテンシ対策として、通信抑制時間枠を設けるためのネットワークトラフィック管理に関する規格が含まれています。したがって、TSNを実装するすべてのデバイスは、クロックを相互に同期し、共通の時間基準を使用して、産業用制御アプリケーションのリアルタイム通信をサポートする必要があります。

時刻同期


名前が示すように、TSN(Time-sensitive networking)は、統合された相互運用可能なインフラ内のすべてのデバイス間で共通の時間基準を確立することに焦点を当てており、それがTSNの運用全体の土台になっています。

低遅延


これらのコンポーネントでは、エンドツーエンドの伝送に通信抑制時間枠を割り当てるという概念を採用することで、ネットワーク上での定時性を有したデータ伝送を保証しています。

超信頼性


定時性を有したネットワーキング環境をあらゆる側面から実装および維持するために、最適な信頼性とセキュリティを確保する一連のコンポーネントが定義されています。

リソース管理


ネットワークとアプリケーションの統合が進んで規模が大きくなると、より優れた管理性と可視性を提供する追加のツールが必要になります。




TSNの有無によるスマートファクトリーネットワークのシミュレーション

ネットワークの大規模化・複雑化に伴い、スマートなファクトリーオートメーションを実現するためには、リアルタイムな通信が不可欠です。ここでは、タイムセンシティブネットワーキング(TSN)がどのようにしてコンバージドアプリケーションにおいて定時性通信を実現するのかを見てみましょう。


(YouTube動画: 日本語字幕あり)


Moxa、台北国際自動化工業大展2020でスマートファクトリー向けTSNアプリケーションを紹介

Moxaは、CLPA(CC-Link協会)に招待され、台北国際自動化工業大展2020で三菱電機株式会社様とTSNコンバージド・ネットワーク・インフラのデモを行いました。デモキットでは、コントローラ、サーボモータ、I / O、およびカメラの統合ネットワークを紹介しました。


このデモは、次世代のオートメーションを定義する完全に統合されたネットワークインフラを紹介しています。


(YouTube動画: 日本語字幕あり)


Moxa、ドイツ・ニュルンベルクで開催されたSPS2019でパートナーとTSNアプリケーションを紹介

業界の主要企業との緊密なコラボレーションを通じて、MoxaのTSNソリューションフレームワークは、コンバージド・ネットワーク上で、クリティカルパッケージ伝送および非クリティカルパッケージ伝送をサポートする統合されたネットワークインフラを提供しています。また、同ネットワークは、高帯域、リアルタイム通信、モーションコントロールなどの高度な定時性を必要とする様々なアプリケーションに対応することができます。


当社のTSNソリューションは、柔軟性が高く、将来性のあるオートメーションネットワークインフラを簡単に構築できるTSNの可能性を実証しました。




MoxaはパートナーとともにTSN開発を推進しています

OPC Foundation Field Level Communications(FLC)の最初のサポーター


Moxaは、OPC Foundation Field Level Communications(FLC)運営委員会の初期メンバーの一員であり、OPC UA including TSNを現場レベルに拡大するイニシアチブを継続的にサポートしています。運営委員会では、センサーからクラウドまで、OPC UA TSNエコシステムをあらゆる面でカバーしています。これにより、自動化ネットワーキングのための完全に統合されたインフラが実現します。


技術互換性を目指すテストベッドに参加

革新的な産業用接続のテクノロジーとソリューションを構築するという継続的な取り組みの一環として、Moxaは他の業界大手と協力し、市場に投入する前に、TSNの相互運用性を厳密にテストし、開発中のこれから実装されるテクノロジーやソリューションが安定していて信頼できることを確認しています。



MoxaのTSNにおける取り組み


Moxaは革新的な産業用接続のテクノロジーとソリューションの構築に常に情熱を注いできました。TSNテクノロジー開発への取り組みの一環として、Moxaは世界で最も重要視されている相互運用性を示すための4つのTSNテストベッドに参加し、ソリューションの安定性と信頼性を市場に投入する前に確認しました。


Moxaは、TSNテクノロジーを進化させるための取り組みを継続し、統合されたオープンな標準イーサネットインフラにより、お客様のためにIIoT/インダストリー4.0への道を開いていきます。

MoxaはTSNによる次世代の産業ネットワークを支えます!

TSN-G5008/G5004シリーズ


  • 全ポートTSN機能(802.1AS、802.1Qbv)対応
  • 使いやすいGUIで提供するコンパクトなTSNスイッチ
  • CC-Link IE TSN Class B 認証を取得


製品詳細:
TSN-G5008シリーズ (8ポート)
TSN-G5004シリーズ (4ポート)