NPortはシリアル-イーサネットデバイスなので、Real COMドライバとの通信をTCP/IPネットワーク上で行います。その結果、ネイティブCOMポートと比べると、Real COMポートの読み取り/書き込みパフォーマンスは遅くなります。特にネットワークのトラフィックが多い場合にはなおさらです。
NPortデバイスのReal COMポートのパフォーマンスを向上させるために、以下の詳細設定を変更してみてください。
- Fast Flush(高速フラッシュ)
お使いのプログラムでWin32 PurgeComm関数を使用している場合は、それがNPortのパフォーマンスを低下させる原因になっている可能性があります。NPortのパフォーマンスを向上させるために、Fast Flush機能を有効にしてみてください
例えば、NPort 6000の場合は、Windows Driver Managerを開いてAdvanced Settings(詳細設定)ページに進み、Fast Flush (Flush Local Buffer Only)オプションを選択します。
- Tx Mode(送信モード)
Tx ModeフィールドにはHi-Performance(高パフォーマンス)とClassical Mode(クラシカルモード)の2つのオプションがあります。そのうちの、Classical ModeオプションがNPortのパフォーマンスを低下させる原因となっている可能性があります。Hi-Performanceモードに切り替えることで、データスループットの向上が期待できます。
例えば、NPort 6000の場合は、Windows Driver Managerを開いてAdvanced Settingsページに進み、Tx ModeのHi-performanceオプションを選択します。
- FIFO
データがシリアルからイーサネットに小さなパケットで伝送される場合、NPortでのデータの処理に時間がかかり、パフォーマンスが低下することがあります。パフォーマンスを向上させるために、FIFO(First-In-First-Out)を有効にしてみることができます。
例えば、NPort 6000の場合は、Windows Driver Managerを開いてAdvanced Settingsページに進み、FIFOのEnable(有効にする)オプションを選択します。
その他の詳細については、お使いのNPortのユーザーマニュアルを参照してください。
上記の設定を試してみてもNPortのReal COMポートのパフォーマンスが向上しない場合は、PortMon*ツールを使用してデバイスログを取得し、Moxaのサポートチームに送信してください。
*PortMonは、システムのすべてのシリアルポートのアクティビティを監視して表示するための無料ユーティリティです。